世界の「名水」事情
商品名として知られる名水の里
ヨーロッパでは古くから温泉を飲む習慣があり、これをボトルにつめて販売したのが「ミネラルウォーター」の始まりだといわれています。
今日、日本国内でも欧米産ミネラルウォーターが数多く売られていますが、多くの商品は、取水した土地の名前をブランド名として使用しています。つまり、「水の名前=名水の里」といえるでしょう。
日本のミネラルウォーターとの大きな違いは、炭酸を含んでいる水が多いこと。欧米のレストランなどでミネラルウォーターを注文した場合、「ガスなし」を指定しないと炭酸水が出てくることも少なくありません。
湧水や地下水だけでなく、河川の水も飲料に利用してきた日本人にとっては、泡の出る天然水はちょっと不思議な存在です。
「奇跡の水」は天然の水素水?
世界各地にある「奇跡の水」は、地中のミネラルを豊富に含んでいるものが多く、その効果が科学的に証明されたものもあるといいます。
たとえばフランスの「ルルドの泉」。
ピレネー山脈の石灰層で濾過された水は、マグネシウムやカルシウムを豊富に含んでおり、カトリック教会に公式認定されただけでも68件の「奇跡」を起こしているとか。その奇跡を求めて、人口15,000人ほどの小さな町に、年間300万人以上の観光客が押し寄せるというから驚きです。
また、メキシコの小さな村にある「トラコテの水」は、1991年に効果が発見された「奇跡の水」。
様々な病気を治癒したといわれ、元NBAのプレイヤー、マジック・ジョンソン氏もこの水を求めてトラコテを訪れたといいます。
この2つの水は、どちらも水素を多く含んでいるそうです。
近年、日本でも水素水が注目を集めていますが、古くから奇跡を起こしてきたと言われる水は、もしかすると「天然の水素水」だったのかもしれませんね。